幼い時期にはよく起こる取り合いの問題

兄弟姉妹とともに育ってきた人なら、おそらく一度ならず自分が遊びたいおもちゃをとったり取られたりするということを経験していることと思います。

こうした小さな競り合いは子供どうしの人間関係を育成していく上で重要な行動ではあるのですが、あまりにもそれが激化してしまうといつも負けてしまう子供の方によくない影響が与えられてしまうこともあります。

大人の目から見ると子供同士はケンカなくいつも仲良くやってほしいところですが、実はこのおもちゃの取り合いは子供の隠された心理を伺う要素も見られることがよくあるので、すぐに止めたりせずその裏側にある関係にもよく目を凝らしてもらいたいです。

子供がおもちゃの取り合いをする理由として一つあるのが、「他人の持っているものを羨ましく思う」ということがあります。

これは大人でもよくあることですが、仮に自分も同じようなものを持っていたとしても、他の人が楽しそうに使用しているものがあると「あっちの方がいいんじゃないか?」という気持ちになります。
子供の場合にはそう思ったときにすぐに手を出して力任せに奪ったりするので、それがケンカのもとになります。

もし無理に奪っていることが見られたら、まずはなぜそうしたのかという理由を聞きつつ、自分の持っているものではダメなのかということを説明してあげてください。

一番よいのは子供同士で折り合いを付けてもらうこと

おもちゃの取り合いになったときに最終的に理想となるのが、子供同士の話し合いできちんと公平な方法を考えるということです。
例えば人気のブランコで遊んでいる場合、大抵は力の強い子がいつまでも乗っていて順番が譲られません。

そこで最初に大人が間に入り、「5回ずつで交代ね」といったようなルールを設定してあげます。
最初は納得できない様子を見せる子もいるかもしれませんが、自然にルールが徹底できるようになれば力の小さな子でも一緒に遊びに参加することができます。

こうした時、年上の子や体の大きい子に場のまとめ役をお願いしておくと本人のリーダーシップ育成にも役立ちます。
子供のトラブルこそが成長の機会であったりしますので、様子を見ながら対応をしてみてください。