感染力の強いウイルスにより引き起こされる病気

帯状疱疹ウイルスの感染が原因で引き起こされる病気で、その感染力は強く、咳などの飛沫にウイルスが入っていることで感染が起こったり、水疱に含まれるウイルスに接触し感染します。
このウイルスは病気の症状が治った後も長期にわたり体の内部に潜み続け、何らかの理由で身体の免疫力が低下したときに再び活動を開始し、帯状疱疹を引き起こす危険もあります。

一年中感染のリスクはあるのですが、特に流行する季節は、冬の終わりから春の初めにかけてで、感染患者が大幅に増加する傾向にあります。
よく発症する年令は8才以下が多いとされ、感染力の強さから、小学校や保育園、幼稚園などの子どもの集まる施設で発生した場合、大流行の恐れがあります。
水疱瘡の潜伏期間は約2~3週間で、感染したのち通常15日程度で発症するケースが多いです。

次々に現れる発疹と38度前後の発熱が特徴

初期症状は赤い斑点状の発疹や蚊に刺されたような丘疹を示したのち、短時間で水分を含む状態の水疱状態になり、2~3日程度経過すると水疱は瘡蓋(カサブタ)が出来ます。
一般的には発症する部位は、最初は頭皮、次に体幹、その後手足へと広がっていきますが、水泡の数が最も多く出来る部位は体幹である場合がほとんどです。

数日間に渡って新しい発疹が次々とできますので、初期症状の紅班やその後の丘疹、水疱、最終段階のカサブタ等が皮膚に混在して出来るという特徴があります。
発疹は、体表だけでなく、ケースによっては鼻や口等の粘膜にもできます。
通常の場合は軽症ですみ、だるさが出たり、かゆみが出たり、38℃程度の発熱が2日ほど継続するケースが多いです。
15才以上のこどもや1才に満たない乳児で体の免疫力が低下している場合に感染した場合は、重症化するケースが見られますので、早期の病院受診が必要です。

水疱瘡の感染予防と発症後の対応

水疱瘡の予防接種は、任意接種で費用は基本的に自費ですが、予防に有効な水痘ワクチンがあり、1才以上でこれまでに水疱瘡にかかっていない全ての小児が対象です。
この水痘ワクチンは極めて高い効果を発揮すると言われます。
もし水疱瘡を発症したら、完治するまで、つまり、全ての発疹がカサブタになってしまうまでうつしてしまうリスクがあるため、集団生活で他の人と接触しないように気を付けましょう。

症状の一つにかゆみがありますが、水疱をつぶし、細菌が入ると化膿して、傷が残りますので、ひっかかないように爪を短く切り揃え、万が一ひっかいた場合には化膿防止のために消毒します。
水疱が口内にできた場合には、お粥等水分が多く柔らかい食事や、薄味で刺激が弱く喉ゴシの良い食事を選ぶようにします。