DVDではなく紙芝居が今も必要な理由
安価にポータブブルDVDプレーヤーが購入できるようになってきたことにより、普段自宅で子供を相手にするときにはお気に入りのアニメなどをDVDで見せるようにしているという家庭も多いようです。
プライベートな時間にファミリーレストランなどに入ると、食事が運ばれてくるのを待っている間ずっと親同士は話に夢中で子供にはDVDを見せているという人も少なからず見かけます。
DVDプレーヤーは便利な家電製品ですし、子供向けアニメ作品の中にもかなりよいものがあるということはよくわかっています。
ですが既存の映像に任せっぱなしとなるDVDと異なり、親が子供に読み聞かせるようにして使用する紙芝居はまた違った教育効果があります。
紙芝居は市販品としても大手書店では数多く取り扱われていますし、図書館などに行くと無料で名作とされるものを借りることもできます。
ぜひ機会があれば見てもらいたいのですが、新しい紙芝居を買ってもらったり、図書館で借りたりしたとき子供はとても楽しそうに品物を抱えて歩きます。
紙芝居は原始的だから嫌だ、面倒くさいというのは大人側の意見であり、子供にとっては今も昔も大きな楽しみになるコミュニケーションツールなのでです。
年中さんくらいからは自作の紙芝居
紙芝居の中には定番となっている物語があります。
子供向け絵本とかぶりますが、桃太郎や浦島太郎、シンデレラや白雪姫などといったお話は年少さんに入るくらいになるとほとんどの子供がだいたいの話の展開を理解するようになります。
そこで私自身が保育士としてクラスを持つときに行っているのが、何人かでチームを組んで一つの紙芝居を作ってもらうようにするということです。
他の園の知り合いの方に尋ねたところ、年長さんと年中さん混合でチームにしてお互いの役割を決めながら作業をするという授業を行っているというところもあるそうです。
これはやってみてわかったのですが非常に教育効果が高く、子供たちも進んで参加をしてくれます。
大人の目からしてみても子供の視点で作る物語というのはとてもおもしろく、市販品として売られている物語とはまた違ったものの見方がされているという発見があります。
授業では絵本に使う絵を書くだけでなく、色塗りをし裏面にお話を書いていくことになります。
もちろん一日では終わりませんので何日かに分けてお互いの分担をしていくことになるので、その間に生まれる子供どうしの交流も素晴らしい教育効果です。
みんなで発表会
みんなで紙芝居を作ったら、その作品の発表会も行います。
自分が読み手になったことがある人ならわかると思いますが、紙芝居を読むというのは案外難しい作業で、それなりの演技力が必要になります。
子供によってはそれぞれ役割を決めて面白く読むようにしていたりといった工夫も見られ、こちらもかなり楽しんでやってくれていることが伝わります。
紙芝居は既存の話だけでなく実際にあったことをお話にしてみることでかなり幅広く子供とふれあう機会にすることができます。