動物との関りを体験から教える動物飼育という考え
人の成長というのは、何も教科書を読むだけではありません。
自然の中で過ごすことによっても多くのことを学ぶことができ、単に学力だけでは語れない重要なことを学べるのです。
特に人は動物との触れ合いによって、生命の大切さ、他の存在への気遣いややさしさ、何かを世話する責任感などを培っていくことができます。
こうしたことから、保育園や幼稚園でも動物飼育をするところが多くなっています。
小学校などでは比較的多く見られますが、特殊な世話を必要としない動物を園内で飼い、園児が交代で世話をしたり触れ合ったりすることで、子どもの成長に役立てるという考えがあります。
動物飼育をすることのメリットはとても大きい
小さいころから動物に接して世話をするという体験は、子どもの健全な成長に大きなプラス効果を与えます。
人間は動物を大事にして世話をするべきであるという基本原則を培うことができ、動物愛護の精神を小さいうちから身に着けることができます。
また、生命の大事さを学ぶことにもつながり、自分と周りの人、そして動物のことを大事にするように促されます。
動物と触れ合うことは、自然と人の心に癒しを与えるものですが、それは小さな子どもたちでも一緒で、動物飼育は子どもたちに癒しを与えることになります。
さらに、動物への関心そのものを培うために役立ち、将来進みたいと思う道に影響を及ぼすことにもなりえます。
こうしたメリットがたくさんありますので、幼稚園などの施設で動物を飼育することはとても理にかなっていて、子どもたちの成長に大きく寄与します。
特に最近は集合住宅に住んでいるため、自宅でペットを飼うことが難しく、動物に接する機会が減っている家庭が増えていますので、少しでも動物に触れるチャンスを持たせるのは大事なことと言えるでしょう。
動物飼育のデメリットとは?
このように、動物飼育にはメリットがたくさんありますが、デメリットもあります。
その一つは、何らかの動物にアレルギー反応を示す子どももいるということです。
くしゃみや目のかゆみ、皮膚の湿疹、喉の詰まった感じなどの症状が出てきたら注意しましょう。
また、飼育場所をきちんと清潔に保っていないと、糞や毛などによって感染症などを患ってしまうというリスクがあります。
確実に衛生状態を高く保てるように飼育環境を整えることが重要です。
さらに、しょうがないことですが、飼っている動物が死んでしまうと、子どもたちには大きなショックとなります。
それも一つの教育とも言えますが、動物の死という事態が起こった時にどうしたらいいかを、あらかじめきちんと考えておくことは子どもたちにとって大切なことと言えます。